穴ぼこ生活

穴ぼこの空いた数だけ書き記すお気楽ブログ。穴ぼこ人生ここに極まリ!

慌てて去年を振り返りの巻 金沢旅行編 3日目

◆3日目
金沢滞在最終日となる3日目の朝は残念ながら大雨。
ちなみに、金沢には「弁当忘れても傘忘れるな」という格言があるのだけど、ましてや梅雨時なので、忘れずに折り畳み傘を持参してきたものの、一切役に立ちそうもないほどの土砂降りに見舞われてしまいました(汗)
ということで、周回バスでの移動を想定していた午前の観光予定を変更して、ホテルでゆっくりした後、タクシーでランチの予約を入れている「ひがし茶屋街」へ直行することに。

◎昼食 東山ロベールデュマ

そんな訳で、金沢旅行の締めの食事は、穴ぼこ嫁のチョイスでひがし茶屋街にある創作フレンチのお店でのランチ。



土砂降りの中、ひがし茶屋街のやや奥まった場所へ



茶屋街の街並みに溶け込むように佇むフレンチレストラン「東山ロベールデュマ」



店内の様子はこんな感じ












それなりに美味しかったんだけど、料理そのものよりもお店の雰囲気やセンス溢れる食器の方が印象に残った感じかな。
まぁ魅せる要素もフランス料理の醍醐味であるとは思うのだけど、その美意識への拘りゆえなのか、シェフ思しき人物が時折見せる、調理スタッフに叱咤している様子が、食事をしているカウンターから丸見えだったりと、なんとも居心地の悪い緊張感が漂ってたりも。
う〜ん、オープンキッチンも良し悪しですな。

で、ランチ後は、タイミングよく雨が止んでくれたので、ひがし茶屋街付近のお店を物色。


◎ひがし茶屋街


入り口の奥にあるのは伝統工芸よるモダンなアート雑貨のギャラリーショップ



穴ぼこ嫁お目当で入った雑貨屋で売られていた九谷焼のロディの置物



観光スポットとしてお馴染みの、ひがし茶屋街のメインストリート





ひがし茶屋街にあった無料休憩所の中庭


新幹線効果も相まって観光地化が著しい感じがあったので、さほど期待してなかったのだけど、さすがにお店が集中しているエリアだけあって、中には興味を引くテナントがあったのは想定外の収穫だった。
でもって、一通り見た後は、そのまま浅野川を挟んだ隣にある主計町茶屋街を散策。



茶屋街のお姉さま方


◎主計町茶屋街


結構、記録的な大雨だったようで、氾濫気味の浅野川



料亭が立ち並ぶエリアなので、雰囲気を味わった後、次なる目的地へ移動。



柳宗理を知らなくても写真のスツールを目にしたことのある人は多いのでは?
まさにこの「バタフライスツール」を代表作に日本の工業デザインの歴史を作ってきた柳宗理のギャラリーが、主計町茶屋街から歩いて数分の所にあったので訪れてきました。


柳宗理記念デザイン研究所



数多くのキッチンツールをデザインした柳宗理。どれも見慣れた物ばかりなんだけど、これを最初に創造することがいかに凄いことか






バタフライスツールだけを集めたギャラリーコーナー。1954年、即ち今から60年以上も前にデザインされたのに全く時代を感じさせない。まさに永遠のモダニズム


柳宗理金沢美術工芸大学で教鞭を執っていた縁で、この金沢の地でギャラリーが作られたのだそうな。
実を言うと、穴ぼこオヤジも工業デザインには子供の頃からずっと興味があって、特に実用性を備えた機能美に強く惹かれてしまうところがあるんだよね。
それこそ、彼の生み出したデザインによって、日本人のライフスタイルに変化がもたらされたと言っても過言ではない訳で、彼の格言の数々に心が響いて仕方が無かった。

いやホント、自然豊かな恵みや伝統だけでなくて、モダンアートやインダストリアルデザインの発信地にもなっている訳で、何度思わされたことか、恐るべし金沢(笑)




バス停のベンチもアートしている


いよいよ滞在時間も僅かとなり、お土産を買うべく、金沢で最大規模を誇るお土産専門のショッピング施設「あんと」のある金沢駅へ向かうことに


金沢駅


北陸新幹線の開通と相まって、金沢の新たなシンボルとして名高い、駅前にそびえ立つ「鼓門」



つい見入ってしまう、噴水型?の時計



それにしてもデカい!




京都駅の新駅舎が出来た時も、その大きさに圧倒されたのを覚えているけど、金沢駅も大概だね(笑)
もはや、エバンゲリオンか科学特捜隊の格納庫レベル


ちなみに、駅舎内にあるお土産店施設の「あんと」も、もはや市内観光が不要になるレベルくらいに広くて凄かった(汗)
お陰で、それまで漆塗りの木椀をずっと探し歩いてきてたんだけど、最後に、ここでお気に入りの木椀をゲットすることができた。

と気づけば、そろそろ帰りの最終便が近づく頃合いへ。
急いでホテルに預けてある手荷物を取りに香林坊へ戻ると、デパ地下で加賀野菜や、いしる(イカ魚醤)を慌てて購入し、その勢いのまま空港行のリムジンバスに乗り込む穴ぼこ夫婦なのでした。
かくして、2泊3日に渡った穴ぼこ夫婦の金沢珍道中はこれにて終了。



帰りのリムジンバスの車窓から、別れを告げる日本海をパシャリ


そんな訳で、あれから既に半年以上も経っているけど、今思い返しても、本当に楽しかっ...もとい美味しかった旅だったなぁ(笑)
特に食のレベルは想像以上だった。
下調べをしてた時に驚いたのは、行ってみたいなと思わせるお店を見つけても、既に閉店しているお店だったりすることが何度かあって、もしかして、東京なんかよりも遥かに高いレベルの競争が繰り広げられているじゃね?なんて思ってたんだけど、まさにその通りだった。
東京だと、お金を出せば美味しいものはいくらでも食べられるけど、金沢のそれは、ここでしか味わえないからこその感動があるんだよね。
そんな海やら山やらの自然の恵み、伝統とモダン、街も活気に溢れ、いやホント刺激を一杯もらった旅でした。

なぜ昔から一度は訪れてみたいと思っていたのか、自分でもよく分からなかったんだけど、恐らく、かような金沢の魅力を無意識に感じ取り、知らずに惹かれていたのかもしれないね。
何よりも、穴ぼこ夫婦で再び旅行ができるようになり、旅の感動を一緒に共有できたことが嬉しかった。
考えるに、そう感じさせてくれたのは金沢だったからこそなのだろうなぁと、そんな風に思える、今回の穴ぼこ旅行でした。

最後はお土産で買ってきたモノなど


ひがし茶屋街で見つけた九谷焼の小皿と、金沢駅の「あんと」で最後に出会えた木椀



にし茶屋街にある「かわむら」の甘納豆。素朴で優しい味だった



見学&試飲をした蔵元「福光屋」で買った熟成味醂。料理に使うのが勿体ないと思えるくらい、メープルシロップにも似た芳醇な甘い香りがする



空港リムジンバスの出発直前に慌ててデパ地下で買ってきた加賀太きゅうりと...



この旅最大の収穫?穴ぼこ夫婦で二人してハマった金時草



シンプルにお浸しにして食べるのが最高。食感が堪らん


ちなみに...



残った茎に水をやると育ちます(笑)



見よ!新たに根を生やすこの生命力。恐るべし金沢?


さてさて、次回の穴ぼこ旅行は、いつ?どこへ?行くのやら。