穴ぼこ生活

穴ぼこの空いた数だけ書き記すお気楽ブログ。穴ぼこ人生ここに極まリ!

日本をぶっ壊す?

さほど大勢に影響もなく、令和新撰組とN国党だけが話題となった参議院選挙なんだけど、そんな中、実は生まれて初めて自民党に投票してみた穴ぼこオヤジ。
って、穴ぼこオヤジを知る人なら、何を血迷ったか?!と思われる謎行動。
それこそ、穴ぼこブログでもその傾向は醸し出されているとは思うけど、要は現政権にはかなり批判的なスタンスのワタクシ。
そもそも国家主義のような臭いが苦手だし、とりわけ弱者やマイノリティに対する現政権の冷たい眼差しにはがっくりさせられてばかりだし、中でも首相から発せられる共感力や想像力の乏しさは、人としてどうなの?とすら思っているぐらい。
世の中では、排外的な主張が公然と叫ばれるようになり、それこそテロと言っても差し支えないような事件も頻発してるけど、これって、他人の痛みに鈍感な人物が国のトップを預かっていることと、少なからずリンクしているように思えて仕方がないんだよね。

そんな訳で、熱心な有権者とまでは言えないけど、これまで投票に行ってきた中で、自民党には一度たりとも入れたことがない、なんちゃってアナーキーな穴ぼこオヤジ。
思い起こせば、かつては旧社会党系に入れてみたり、政権交代の時は民主党に入れたこともあるけれど、ここ最近は白票と鼻をつまみながら共産党に入れるぐらいしか選択肢がなくて、要は投票に値する政党や政治家が不在の選挙ばかりで、いやはや暗澹たる気持ちしか湧いてこない。

もはや政治の劣化は留まるところを知らず、以前なら政権の良し悪しは別として、政治的な手法で一線を越えるようなことは無かったのだけど、安倍政権になってからというもの、政治の体をなしていないご都合主義にまみれた政権運営がまかり通るようになってしまい、もはや政策の是非を問えるレベルではないんだよね。
国民の生命と財産を守る!とやたら豪語している割には、むしろその逆を突き進んでいるようにしか穴ぼこオヤジには思えないんだけど。

結局のところ、弱者を救済したり不平等を是正するよりも、富裕層や権力者を資する政治をした方が政権を維持できることをよく分かっているからこそ、歪な政権運営がまかり通る訳で、選挙制度小選挙区制)の欠陥を上手く利用しているとも言えるんだよね。
まぁ、それに輪をかけるようにして、有権者からの信頼を既成野党が完全に失っているということも大きいのだけど...

ちなみに、個人的には、日本の政治をここまで劣化させた原因は自民党でも安倍政権でもなく、小沢一郎福島みずほの存在が大きかったと考えている次第。
そもそも政権交代ってのは手段であるはずなのに、かの小沢一郎政権交代そのものを目的化することで選挙制度改革や民主党の結党を行っちゃったもんだから、いざ目論見通り政権交代を達成した瞬間に、目的を失い、政治的混迷を招いたに過ぎないんだよね。
その反動で、右傾化によって存在意義を見出していた自民党に再登場のお鉢が回ってくるのも当然と言えば当然な訳で、とするならば、一方の受け皿となる左派政党の存在意義もまた同時に増してくる局面でもあったのだけれど、本来、そのポジションを担うはずべき社民党が、一切の役割を果たせないどころか、益々有権者の信頼を失って、もはや存在感はゼロという有様。
それこそ世界を見渡せば、英労働党のコービンやスペインポデモスのイグレシアス、あのアメリカですら民主党にサンダースが現われたりと、世界的に右傾化が進む中でも、しっかりと社民主義を掲げるリーダーの存在感は示されている訳で、翻って、日本の社民主義は影も形も見えなくなってしまった。

f:id:divot:20090928170022j:plain

思うに、米民主党のヒラリーのようにエスタブリッシュメントに対する嫌悪感がトランプ支持へ流れたと言われているけど、福島みずほにも重なって見える気がしてならないんだよね。
要は、綺麗事を言ってばかりで、汗と泥にまみれてる感じがしない。
そんな福島みずほが招いた社民主義の空洞を、山本太郎がかっさらっていったのが、今回の参院選なんだと思う。
ただねぇ、右にしろ左にしろポピュリズム政治の蔓延は、感情で物事を考える人が増えているだけの話なので、どちらにしても絶望的なんだよねぇ。

そんな訳で、このままの与党政権が続けば、いずれ日本が崩壊するのは間違いないと見ている穴ぼこオヤジ。
特に経済政策の実効性が伴ってないアベノミクスは既に限界に達しつつあり、株価も上がって金融市場は飽和状態になっているにも拘わらず、デフレからも脱せず、実質賃金も上がらないって、かなり異常な事態。
本来、好景気とはお金の好循環がもたらす現象なのだけど、いくら大企業の収益が上がったところで内部留保に回されて循環が滞ってしまえば、いつまで経っても庶民の財布が干上がったままなのはそら当然の話。
というか、そもそも大企業が内部留保に走るのも、経済界そのものが日本の将来を信用していない証左でもあるからな訳で、そんな埋蔵金内部留保)に見向きもせず、庶民の財布から更に税金を絞り取ろうっていうんだから、これで崩壊しない方がおかしいだろってな話なんだよね。
まさに血流と同じで、かような不健康な状態が続けば、致命的な疾患を招くのは、もはや時間の問題でしょ。

であるならば、本来なら政権交代という処方箋を用いて健康体に戻すべきところなのだろうけど、既成野党にその治癒力があるとは到底思えないし、仮に政権交代が起きたとしても、例えば自民党が避けていた、大企業や富裕層への増税に手をつける他手立てが無い訳で、いわば失政の尻ぬぐいをする憎まれ役を買って出る形となって、やっぱり自民党時代の方が良かったなんてオチが待っていたりも。
そんな訳で自民党は「自己責任論」の生みの親でもあるのだから、途中で逃げ出さずに、有権者から失政の烙印を押される日まで頑張って政権の座に留まってもらい、日本の未来を切り刻んでいただくしかないと思う次第。
もうかれこれ8年近く政権を続けているんだから、民主党の失政ネタは、とっくに賞味期限切れを向かえているので、もはや言い逃れは通用しないでしょ。
果たして、本物の暗黒時代は自民党政権民主党政権のどっちになるのだろうね。

まぁ賢明な社会であれば、マイナーチェンジを施していけば良いだけのことなんだけど、もはや後戻りは出来ないほど民主国家の体をなしていないので、かつての敗戦がそうであったように、国家の崩壊によって財産や権力を強制的にリセットして再生する以外に道は無いと本気で考えている次第。
残念ながら、その痛みは一番弱い者が負うことになってしまうのだろうけど、もはや、バカは死ななきゃ治らないを国家レベルで地を行くしか選択肢は残っていないように思うね。
本来なら、東日本大震災からの復興が再生の機会にもなりえたんだけど、現状を顧みず、オリンピックなんかを誘致しちゃってるんだから、開いた口が塞がらないよ。

足元の歪を放置したまま、豪華な上塗りを続けていれば、歪を治す手立てを失い、やがてその重さに耐えられなくなって、崩壊するってのが自然の摂理なんだけどね。
そんな訳で、本当に日本が良くなるには、どうすればよいのかを自分なりに考えて、あえて目をつむって自民党に思いを託してみた次第。
正直、投票用紙に党名を書くのに、こんなにも逡巡したことは無かったよ。

まぁ、それなりに穴ぼこオヤジの「愛国心」を示したつもりではあるものの、我ながら、ひねくれが過ぎるとは思うけど。