穴ぼこ生活

穴ぼこの空いた数だけ書き記すお気楽ブログ。穴ぼこ人生ここに極まリ!

消えた民意

kahoku.news

まさに因果応報とはこのことだね。
選挙キチの小沢一郎は、自らが築いた小選挙区制で落選した現実をどう受け止めるのだろうか。

そんな訳で、穴ぼこ的には今回の選挙結果は想定していたレベルではあるものの、立憲と共産が予想以上に議席を減らした分、維新に流れちまったかぁというのが率直な印象だ。
即ち、世間では「立憲共産党」の一本化は失敗だったという烙印が押されることになるのだろうけど、ただし、それを額面通りに受け取るのはあまりに短絡的だとは思う。

というのも、立憲の獲得議席の内訳をみると、小選挙区では9議席増やした一方で、比例では23議席も減らす格好となっていて、つまりは、野党一本化は小選挙区ではポジティブに作用した分、比例ではネガティブに作用してしまったことが伺える。

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野党が一本化した小選挙区の多くは接戦が繰り広げられおり、その証左として、やらかした自民のセンセ達が軒並み落選しているのがそれを物語っている。
従って、選挙結果としては与党の安定的勝利に映って見えるのだけども、その内実は薄氷の勝利でもあったということなんだよね。

一方で、比例に関しては、反与党の有権者小選挙区で「立憲共産党」に入れた分、比例では「立憲共産党」以外の野党に入れようとした投票行動が見て取れる。
つまりは反与党という大きなうねりは確実に存在し、その受け皿として「立憲共産党」は充分な役割を果たしてはいたものの、その民意は小選挙区では死に票となって消え、比例では分散してしまうという、小選挙区と比例併用の選挙制度がまさにテトラポットのように波を打ち消す方向に作用してしまったというのが、今回の選挙結果ではないかと分析してみた。

かつての米大統領選でトランプが勝利してしまったように、小選挙区制は民意が反映されにくい上に、ちょっとした投票心理が極端な結果を生んでしまう、極めて危うい選挙制度でもあるってことが改めて浮き彫りになったのだけど、かような検証は行われることなく、選挙制度の歪は見過ごされたままになるんだろうね。
その小選挙区制を生んだ張本人の小沢一郎が落選の憂き目に合うとは、これ以上無い皮肉な結果なんだけど、氏は今回の選挙をどう総括するのだろうか。

そんな訳で、立憲民主党共産党の惨敗は、彼らが必ずしも有権者の支持を失ったということでなく、選挙戦術を誤ったというのが正しい評価なのだと思う。
とはいえ、政治家は結果が全てなので、両党の執行部の責任が問われてしかるべきだろう。
以前から批判してるけど、政治に変化を求める野党の顔ぶれが、何年も変わらない糞コントは、いい加減終わりにするべきでしょ。

divot.hatenablog.com

いずれにしろ、与党が安定多数を獲得したことで、今までの通りの腐敗臭漂う政治がこの先も続くということだ。
所詮、岸田総理は芳香剤の役目でしかなく、むしろ維新の躍進と相まって、日本の政治は益々崩壊の道を着実に辿ることになるのだと思う。

行き過ぎたグローバリズムネオリベラリズムの反動による右傾化から、コロナ禍を経て、左傾化に先進国が舵を切ろうとする流れの中で、日本だけが取り残されていくことになるだろう。
しかしそれは必ずしも国民の意志ではないんだけどね。
果たして消えた民意は、この国をどこへ導くのだろうか。

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