穴ぼこ生活

穴ぼこの空いた数だけ書き記すお気楽ブログ。穴ぼこ人生ここに極まリ!

The Radio Star Killed TV

ここのところ、四六時中、車を運転していることが多いので、カーラジオを聴いてばかりの穴ぼこオヤジ。
それこそ、全く青春していなかった穴ぼこ青春時代は、ラジオと供にあったと言っても過言ではないくらいラジオをよく聴いていたんだけど、時代がテレビやCDに移り変わるのと同じくして、ラジオから遠ざかっていってしまったんだよね。
そんな訳で、今となっては、オワコンと揶揄すらもされないくらい時代に取り残されている感のあるラジオなんだけど、まさに運転中や仕事中のながら聴きには適している唯一のメディアコンテンツとしてのアドバンテージでもって、細々と需要を繋ぎ止めているというが実際のところのような気もするのだが果たしてどうなのだろう。

ちなみに、全く青春していなかった(くどい?)穴ぼこ青春時代によく聴いていたのが、FMだと、津嘉山正種の渋すぎるナレーションが未だ脳裏にこびりついて離れないNHKの「クロスオーバーイレブン」(笑)
AMだと、ラジオ日本で湯川れいこ司会の「全米トップ40」を聴いて、その後、FEN*1で土曜日に4時間かけて放送していた週遅れのオリジナルの英語放送を聴きながら、雑誌、FMファン*2に掲載されていたビルボードチャートと睨めっこしながら聴いてたんだっけ(笑)


後にブラジリアンフュージョンが好きになるのだけど、今思うとサブリミナルな影響を受けていた?
にしても、津嘉山正種がクール過ぎる!「クリニークはすべて無香料です」(笑)

そんな訳で、音楽関係の仕事でラジオ局に出入りしてたことはあるものの、純粋にリスナーでとなると、なんと四半世紀以上もラジオからご無沙汰していた穴ぼこオヤジ(汗)
そんな穴ぼこオヤジが、今カーラジオで専ら聴いているのが、インターFMで平日18〜20時に放送している「The Dave From Show」という、その名の通り、DJやナレーターを生業としているデイブ・フロムというアメリカ人がパーソナリティを務めている音楽番組。
てか、そもそも「インターFM」ってなんぞや?って話なんだけど、なんでも阪神淡路の大震災が一つの契機となって、外国人向けのFM放送局として今から20年程前に開局したラジオ局の中で割と新しい部類の放送局なんだよね。
確かに、そういえば、開局当時のインターFMって、いつも英語で放送していた印象が強く残っているんだけど、道理でそういう経緯だったのねん。
そんなインターFMなんだけど、どうやら開局以来、ずっと聴取率が思わしくないらしく、これまでに株主が二転三転しているのだそうな。
さすがに穴ぼこオヤジも知らなかったんだけど、一時期、テレビ東京の子会社だった時代もあったんだとか。
で、つい最近まで、音楽評論家のピーターバラカンが役員をしていたのはなんとなく知ってはいたものの、その後、何故だか建築、不動産関係で有名な木下工務店に買収されるという、訳が分からない紆余曲折を経て現在に至っているのだそうな。
まぁなんというか、歴史の浅いラジオ局にも関わらず、時代に翻弄されながら生き抜いてる感が凄いですな(泣)

ちなみに、木下工務店って、映画の大手配給会社のギャガを買収してたり、音楽事業なんかにも積極的に手を出してみたりと、まるでエンタメ事業を全包囲するがごとく、チャリンチャリンと投資を行っているのだけど、何ゆえに本業とかけ離れた投資を行っているのか、思惑が見えてこない分、正直、なんとも不気味な感じもするんだよね。
バブル期のような社長の道楽の付き合いだったのなら話も分かるのだけど、この不況時に、一体、何を考えてのことなのだろうか?

とまあ横道はこれくらいにしておいて、件の「The Dave From Show」という番組の話に戻ると、パーソナリティであるデイブ・フロムの音楽的な趣向をベースにしつつ、リスナーのリクエストやメッセージに応えながら、ハードロックを中心に80年代から現在のシーンまでの洋楽を節操なくかけている番組なんだけど、これがかなり面白い。
相方となる?ジョー横溝(素性はよく知らん)という音楽ライターとの掛け合いで番組が進行していくんだけど、番組自体は軽妙なノリで展開されているものの、それこそニュース23報道ステーションなんかが足元に及ばないくらいの過激な体制批判の話が平然と飛び交う、かなりパンキッシュなラジオ番組となっていて、傍から聴いていると、公共の電波でそこまっで言っちゃって大丈夫?!と思わず心配しそうになるくらい暴走することもしょっちゅう(汗)
以前にあったのは、左寄りの発言ばかりで公正を欠いているのではないか?というネット脳思しきリスナーのメッセージを(わざわざ?)読み上げた時があったんだけど、それに対して、なんか問題があんの?的な対応でデイブが一蹴してたのには思わず大笑いをしたね。
先週の放送では、沖縄はもとより、日本国内に米軍基地なんかいらない!とまで言い切っていて、在日アメリカ人が在日米軍を否定するという最高のアンチテーゼになっていた(笑)

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文字通りというか見た通り、まさにスキンヘッズそのものなお方(笑)

煙たい男たち デイヴ・フロム

身長180cm超、スリムながら屈強な体躯。低くよく通る声。
魅力的な男が、あえて煙たがられるような発言を続ける真理とは。

長らく低迷を続けてきたラジオ業界は、人気回復のため、プロではないタレントなどをDJに起用してきた。だが、彼ら彼女らのトークは……言わずもがな、与えられた原稿を読むしかない。「あんなのクソだし、そんなことやってるから、ラジオがつまらなくなり衰退した」とデイヴは嘆き、自ら先頭に立ってラジオを面白くするために奮闘する。

その戦略は至ってシンプル。「本音で話す。本音でぶつかる」だ。相手の言うことが理不尽であれば、ゲストが政治家でも容赦しない。例えば、今年のInterFM新年特番では、原発推進派の現役国会議員と電話で討論、日頃から被災地復興を支援しているデイヴは、「低線量被曝は人体に害はない」と主張するその政治家に、「FUCK YOU!」と吐き捨てた。のんびり正月ムードは吹っ飛び、その発言に、メールやTwitterで賛否の意見が多数よせられた。

RollingStone Japan より抜粋

長い物に巻かれるタレントやコメンテーターがメディアを席巻する時代にあって、これだけ反骨なスタンスを発せられるのは貴重な存在だと思うんだよね。
既にナレーターとしては結構な仕事をしていて、誰もが知らずに彼の声を耳にしている機会も一杯あるはずなんだけど、個人的には、ナレーションじゃなくて、タレントとしてテレビに出て欲しいと強く思う次第。
それこそ、マツコデラックスと掛け合いなんかしたら、相当面白いと思うんだけどなぁ(笑)
ただし、デイブが圧勝するのは間違いないんだけど、その代わり、翌日にはテレビ業界からデイブが抹殺されてしまうのも間違いないけれど(爆)
即ち、日陰メディアの中で、更に聴取率がイマイチ?なラジオ局の一番組だからこそ、過激なことを言っても許されちゃうところもあるんで、中々に痛し痒しなんだよなぁ。
それこそ、高市のおばちゃんに気付かれないことを、へヴィリスナーとしては祈るのみ?(笑)


番組人気企画?陰謀コーナーなんかもあったり(笑)

でもって、ラジオついでの話。
その昔、穴ぼこオヤジが外資レコード店で働いていた時の職場でアメリカ系の上司がいたことがあったんだけど、なんとその彼が、今はインターFMで番組パーソナリティをしてるんだよね。
元々は音楽マネージメントの仕事で日本の音楽業界を渡り歩いてた人物だったんだけど、数年前にあるラジオ局のオーディションに受かってFMラジオのDJ、パーソナリティとして起用されると、いつの間にやら活躍するようにまでになっちゃってた(笑)
一緒に働いていた時は、西海岸とアロハをミックスしたような能天気な仕事ぶりに幾度も振り回されて、汗を掻かされまくった思い出しかないんだけど、それこそ「The Dave From Show」の番組内でも、時々いじられキャラとして彼のことがデイブ達の間で語られちゃったりすることもあって、未だにキャラクターは変わってないんだなぁと、妙にホッコリしてみたり(笑)
まぁでも、ただでは転ばないあのバイタリティーは凄いよね。
って、ジョージさん、僕のこと覚えてますか〜!(笑)

でもって、更に脱線。
インターFM「The Dave From Show」を聴いているうちに、どうも最近、80年代のハードロックを掘り起こして聴くようなっちゃったんだけど、ある日、ネットサーフィンをしていたら「KRONIKLE OF 80'S」という面白いハードロック系のサイトを発見。


※バナークリックで開くよ

個人でやっているサイトで、それこそハードロックへの愛情だけで作られているような音楽サイトなんだけど、レビューも面白しいし造詣も深くて、つい時間を忘れて読みふけってしまった。
で、今時珍しい2フレームのサイト構成や、ページデザインもビンテージ感が漂よってたり、あと時々、サイトも落ちたりすることもあるらしく、いちいちネット草創期のまんまの雰囲気が妙にハマっちゃうんだよね(笑)
ところが、サイトを読み進めていくと、社会に対して、精神的にも経済的にも相当苦労しながら生活をしている様子が綴られていたりなんかして(ゆえにサーバー代を滞納してサイトが時々落ちてしまうらしい)、ハードロック愛に満ちたホームページの裏側には、社会に埋もれまいと自己肯定や存在意義を確かめようとする心の叫びが透けて見えるようで、穴ぼこオヤジとしては、とてつもないシンパシーを感じずにはいられなくなっちゃった(泣)
思い起こせば、穴ぼこブログを開設したのも、東日本大震災が起きた時に11階の部屋に居て、今にもマンションが倒れそうなぐらいの揺れでもって「あっ、俺、ここで死ぬんだ」と思った経験が一つのきっかけになっていて、それから、何か物を書くことで、自分の存在を(ネット)社会に、ささやかながらでも残してみようかなと思って始めたからなんだよね。
なので、生き苦しい今の世の中で、なんとか拠り所を探そうともがいている感じが、妙にシンクロしちゃって、まぁ本当のところはわからないけど、勝手に元気玉をもらっちゃいました。
ただし、個人的にはひとつだけ不満があって、80年代ハードロックの流れで、いわゆる産業ロック系のアーティストなんかも分け隔てなくレビューしているんだけど、我が、全く青春していなかった穴ぼこ青春時代に愛聴していたサバイバー*3のインデックスが見当たらないのには納得がいかなかった(怒)
ハートとかフォリナーを取り上げているのに、そりゃ無いでしょ!(笑)

ところで、サイトの管理人であるご本人は謙遜しているように思えるのだけど、ライターとしての資質が充分に感じられるし、サイト内にも随筆のような読み物もアップしていたりで、その意欲も決して無い訳じゃなさそうなので、きっかけさえあれば、もっと世に認められる道が開けていくような気もするのだけど。
ノスタルジー漂うマニアック?なサイトの中にとどまっちゃってるのは、なんだか勿体ない気がするなぁ。

そんな訳で、長文になっちゃったけど、最後に、色々な思いを感じさせてくれる彼のサイトにあったコラムをリンクしてみたので、興味あればご一読を。

初心に戻るのご挨拶 + メタルで喝! 最終回

最近は、見ず知らずの人から傷つけられるようなことばかりが目立つ、ネット社会ではあるけれど、見ず知らずの人から元気や希望が、まだまだ、もらえる場所でもあるんだよね。

はてさて、翻って、こんな穴ぼこなブログでも、どこかの誰かに何かを与えられているのだろうか?
そんな訳で、間もなく6年目に突入の穴ぼこブログ。
何かしら、続けてきた甲斐があると良いのだけれど...

*1:在日米軍向けのAM放送で1998年からはAFN

*2:偶然にも震災に関連するエントリーでFMファンを取り上げていたんだった http://d.hatena.ne.jp/divot/20120311/p1

*3:サバイバーのVo.ジミ・ジェイムソン訃報に関するエントリー http://d.hatena.ne.jp/divot/20140915/p1