Amazing Voice

現在、NHKBSプレミアムで放送している、世界各国にある音楽を紹介し、歌手にスポットをあてながら、その土地や民族の文化や歴史を感じ取ることができる好番組「Amazing Voice」。
以前は、チャンネルのタイミングが合えば見る程度だったのだけど、ある日、好きな声楽以外の音楽に、とんと興味を示さない嫁を揶揄して、この番組を引き合いに出しちゃったもんだから、二人で見るのがいつの間にやらデフォルトに？（笑）

とまぁ、成り行きはともかく、見る毎に、自分の音楽観というか、それこそ人生観をくすぐられてます。
心に響く色んな歌が、その土地々々にあり、改めて世界は広いなぁと実感。

思うに、歌うという表現が、伝えるというコミュニケーションに発展し、そこから生まれた出会いによって、新たな価値が創造され、そして、また次の歌へと繋がっていく...
まさに、異なる個性や文化が混ざり合う歴史そのものが音楽であり、それを直感的に、そして瞬時に共有できるのが、音楽の素晴らしさなんだよなぁと、しみじみと感じ入る次第です。

で、番組では丁度キューバ編をシリーズで取り上げていたんだけど、これがまた実に面白かった。
奴隷時代の悲哀と共に、アフリカとスペインの文化が混ざり合って生まれ、歌い継がれてきたキューバ音楽。
特殊なお国事情ってのもあるのだろうけど、音楽がもはや生活の一部になっている。
中でも、穴ぼこ的には、バルバラ・ジャネスっていうソプラノ歌手の、キューバ音楽のリズムで歌うアヴェ・マリアがとても印象的でした。
そういえば、番組の中で、とある年配の有名歌手が、いつまで歌うのかと聞かれて、こう答えてました。

「死んでも歌ってるさ！墓場に来てくれりゃ、いつでも聴けるよ」

素敵すぎる。