穴ぼこ生活

穴ぼこの空いた数だけ書き記すお気楽ブログ。穴ぼこ人生ここに極まリ!

日本対南アフリカ戦 旅の終わり

文字通りの完敗。
そして、日本代表へ託した夢の終わりを告げる試合となった。

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試合前、クロスバイクで東京(味の素)スタジアムに向かうつもりだったのだが、常設の駐輪場が工事で使えないことが分かり、スタジアム周辺で無駄に彷徨うのも嫌だったので、急遽電車で駆けつけることにした穴ぼこオヤジ。


ラグビーワールドカップ一色の調布駅



東京スタジアムの前に到着


で、今回の席は、一番安いポスト裏のエリアではあるものの、前回から1列繰り上がって、なんと前から2列目の場所。
この日で3試合目の生観戦になるのだけど、そのチケットのすべてが前列というのも、なかなか不思議な巡り合わせを感じるね。
ちなみに、場内は当然ながら日本代表のレプリカジャージで埋め尽くされているのだけど、何気にグリーンのジャージ姿も。
というのも、A組1位を想定してたアイルランドサポーターが大挙して訪れていたようで、ぱっと見、南アフリカのサポーターを上回っていると思えるぐらい。

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初訪問となった東京スタジアム場内の光景


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前2列目から見た図


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セットプレーを練習中のジャパン


そして試合時間が迫るにつれ、高揚感と緊張感が交差するなんともいえない雰囲気に会場が包まれるも、選手達が入場してくると一瞬にしてスタジアムを熱気が支配し、両国の国歌斉唱が始まった。
ちなみに、国歌斉唱が終わってからしばらくして、真後ろにいたオジサン達が、なにやらLINEが一杯送られきたかなんかで、えらい大騒ぎをしていたんだけど、どうやら君が代を唄っている最中に彼らが国際映像に映っていたらしい。
で、もしや穴ぼこオヤジが見切れているかも?!と思って、後で映像で確認してみたところ、後ろのオジサン達よりも、むしろ、なんと穴ぼこオヤジの隣に座っていた人がどアップで映ってた!(笑)
実は、前回の国歌斉唱の時も、穴ぼこオヤジの斜め後方にいたスコットランドのサポーター(日本語ペラペラだったけど)が大写しになっていて、なんの偶然というか、ニアミスしまくりで国際デビューし損なってたという穴ぼこなオチ。
まぁ要は、前列の席の方がテレビカメラに捉えられやすいということなんだろうけど、どの道、レプリカジャージ嫌いな穴ぼこオヤジなので、ただの私服のオッサンが被写体になることはあり得な無かっただろうけどね。

さて、そんなこんなで始まった前半は、穴ぼこオヤジが予想した通りのロースコアで胃がキリキリするような展開。
恐らくは、ここまでは日本のゲームプラン通りの試合運びだったとも思われる。
ただし、ゲーム内容は、日本のストロングポイントは封じられ、セットプレーも思うようにいかず、むしろ南アフリカのミスに助けられての接戦だったので、後半は、日本がどれだけ立て直せるのかがポイントだと思われたのだが...

立て直すどころから、もっとボコられてしまった。
後半、日本代表が反撃するような展開にでもなっていれば、それこそ穴ぼこオヤジの目前で興奮するシーンが繰り広げられてたのだろうけど、そんな期待も虚しく、遥か離れた逆サイドで日本代表がひたすら攻められる場面を、遠く眺めることしかできなかった。
そんな訳で、80分を告げる鐘が鳴ると、南アフリカがボールを蹴り出して、これにてノーサイド
結局、誰彼構わずハイタッチする機会も訪れることなく、即ちノートライのまま日本代表の旅は終わりを遂げるのだった。
といっても、仮にハイタッチを交わしたところで、相変わらず周りは年配の人だらけだったけどね(爆)
ただ、その代わりというか、ビールを買った時に、売り子のオネェチャンが、穴ぼこオヤジのカメラに興味を示してくれて、どれだけ綺麗に撮れるのか聞いてきたので、その場で1枚撮ってあげてみた。
ちなみに彼女はキャノン使いらしい。

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試合終了後、ポスト裏へ挨拶に来たジャパン


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いずれにしても、やはり南アフリカは本当に強かった。
日本の特徴をよく研究した上で、自分たちの持ち味を最後まで押し通す強さがあったね。
一方、日本代表からすると、日本らしいプレーは封じ込まれ、終始圧力を受け続け、それでもなんとか前半は拮抗した戦いを見せることはできたものの、後半に入ると、もはや余力が残っていなかったというのが本当のところだろう。
この試合に限らず、これまで勝ってきたとはいえ、連戦によるメンタルとフィジカルの消耗は相当激しかったはずで、それでも自分達のプレーを発揮できていれば、勝機はあっただろうけど、南アフリカの壁がそれを許さなかったというゲーム展開だった。
まぁ、これが決勝トーナメントでの戦いであり、そしてティア1の強さや経験の差を思い知ることになったという意味では、日本にとって意義のある敗戦であったとも言えそうだね。

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南アの選手達もポスト裏まで挨拶に訪れる中、ビーストことムタワリラは場内を1周しながら声援に応えていた


ただ、長年ラグビーを見続けているオッサンからすると、世界と戦う上では、とてつもなく埋めがたい差を感じたのも確か。
サッカーや野球の世界でも同じことが言えるけど、日本と海外の選手達のフィジカル、即ちサイズとパワーの差だけはいかんともしがたいのが現実で、技術や戦術、組織力である程度戦えるレベルに行くことはできても、その差を上回ることは、かなり無理筋な気はするんだよね。

headlines.yahoo.co.jp

一方で、大阪なおみやサニーブラウンの登場が示しているように、日本のアスリートにおける地殻変動が起きている動きもある訳で、こういった流れをラグビー界がどう生かしていくのかも重要になってくるのかと。
そういった意味でも、右傾化が止まらない今の日本において、多様性や相手への敬意(リスペクト)の大切さを、ラグビーを通じて日本中に指し示してみせた意義は大きかったと思う。
まさに、今回の日本代表の戦い方は、これからの日本社会の進むべき形のヒントを与えてくれたとも言えるんじゃないのかな。

そんな訳で、日本代表の選手達には心からの拍手を送りたい気分で一杯の穴ぼこオヤジ。
ワールドカップを通じて、ラグビーと日本代表のステイタスを引き上げたいとした彼らの目的は、自らの活躍と立ち振る舞いによって、見事に成し遂げたのではなかろうか。
そして、だからこそ、これからの日本のラグビー界が何を成すべきか、次なる一歩がとても重要になってくるのかと。
言うなれば、これまでは卵を産んでも雛をかえすことができない状況が続いたところに、今回、見事にふ化に成功したようなもので、この雛を大事に育てていって欲しいとファンは切に願うばかり。
そんな訳で、大会を終えたばかりにも関わらず、今回の成功を次に繋げていく重要性を代表選手達が口々に語っていたことが印象的だったけど、先を見据えている彼らの高い志には、改めて感服する他ないよね。
まさにラグビーのように、次なるトライを目指して皆でボールを繋いでいって欲しいところ。

さて、試合終了後に話を戻すと、名残惜しそうに日本代表の選手達がいつまでもグランドに残っている姿を見ていたら、思わず泣けてきそうになった。
恐らくは、様々な想いが去来する中、旅の終わりを受けいれようと、スタジアムの光景を目に焼き付け、フィールドの感触を今一度確かめながら、これまでの道のりを胸に刻んでいるかのようで、穴ぼこオヤジの目には、とても尊いシーンに映って見えたね。
そんな選手たちの姿がフィールドから見えなくなるまで見届けてから、東京スタジアムを後にする穴ぼこオヤジなのでした。

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ファンも選手も名残惜しそうにスタジアムの余韻に浸っていた


そんな訳で、日本代表の戦いも終わりを迎えたけど、穴ぼこオヤジにとっても、今大会の生観戦はこれで終わり。
思っていた以上に、どれも価値ある体験ができてよかった。
世界のラグビーを間近で見れたのは当然として、普段、その存在を感じることがほとんどなかった本気のラグビーファンが、実は国内には一杯いて、そんな彼らとスタジアムが連帯感で包まれる雰囲気を感じられたのが、とても印象的だった。

ということで、大いに盛り上がりを見せているラグビーワールドカップも、遂に残すはあと2試合のみ。
特に決勝のイングランド南アフリカはどちらが勝ってもおかしくない接戦になることは必至。
しかもどちらも日本との縁も深いチームだけに、これからの日本にとっては、ある意味コンパスとなるような試合にもなりそうだね。
恐らく、互いのストロングポイントの潰し合いの展開が予想され、見た目には地味な試合になりそうだけど、にわかファンにもその面白さが伝わると良いのだけど。

それにしても、この間、日本で初開催となったPGAツアーの公式戦でタイガーが優勝してみたり、MLBワールドシリーズではアウェイチームが全て勝つという混戦の展開がみられたりと、スポーツ観戦オタクの穴ぼこオヤジにとっては堪らない日々が続いていて、11月末に迫るハーフマラソンの練習が疎かになっているのが、ちと心配。
そんな訳で、アスリート達の様々な活躍で、モチベーションが上がってばかりなのだけど、一方で、ビールとつまみが進み過ぎて、あっという間に体重も上がっちゃったよ。


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