穴ぼこ生活

穴ぼこの空いた数だけ書き記すお気楽ブログ。穴ぼこ人生ここに極まリ!

おうちに帰ろう

ゴールデンウィーク中には珍しく、穴ぼこ嫁と休みが重なったので、二人でお散歩してきました。

で、目的地はというと、町田のとあるハンバーグレストランで手にした町案内的なパンフレットに載っていた、小田急相模原にあるお店。

相模原の整体【整体占い さる山さる子】小田急相模原駅徒歩8分

いやぁ、どうにも気になっちゃったもんで...
なにせ店名が「さる山さる子」(笑)
でもって、何の店なのかというと「整体占い」をするお店だっていうんだから、もう何から何まで怪しすぎるでしょ!
この際、店名に目をつぶるとしても「整体占い」ってナンだ?!

ということで、まるでインディ・ジョーンズが秘宝に惹かれるが如く、二人して、小田急相模原にあるとされる「さる山さる子」を目指して歩き出すのでした(笑)

っていうのは半分冗談で、ホント言うと、実は、穴ぼこ学生時代の数年間に小田急相模原に住んでいたことがあって、ちょっとしたノスタルジーを感じに行ってみるもの面白いかなと思って、ぶらり出かけてみたのでした。
でもって、ついでに相模大野の新しく出来たショッピングモールにも立ち寄ってみようってなことに。

んな訳で、自宅から歩くこと30分弱で相模大野に到着。
丁度、穴ぼこ学生時代に、な〜んも無かったところから再開発が始まってるんだけど、その後、伊勢丹が完成し、その次に大きな駅ビルが建てられ、最近では新しいショッピングモールもオープンしたりで、なんと20年以上も再開発が続いている?!(笑)

お陰で、当時の面影を微塵も感じさせない、近代的な街並みにはなったんだけど...
う〜ん、その割には、あまり新鮮な魅力を感じないなぁ。
そんな新しく出来たショッピングモール「ボーノ」も覗いてみたんだけど、正直なところ、何がセールスポイントなのかよくわからないテナントばかりで埋められておりました。

思うに、実家のある世田谷の経堂駅や、近所の長津田駅なんかの再開発でも一様に感じるんだけど、合理的な大型のビルにナショナルチェーン的なテナントが入っているだけで、そりゃ確かに利便性は高くなるのかもしれないけど、規模の違いはあれど、どこも似た様なテナント群ばかりで、いわゆる街の個性をまるっきり感じることがなく、まったくもってワクワク感をもよおさないんだよね。
畑や田んぼしかなかった郊外のショッピングモールならまだしも、それが都市部の駅前にまで侵食している有様な訳で、それって本当に必要な施設なのかねぇ?と思わずにはいられない。
日本を取り戻すとか、どこぞの総理大臣殿がやたら威勢のいいことばっか言ってるけど、一体、何を取り戻そうとしているのかねぇ?
少なくとも、日本各地の商店街が、即ちその街の歴史や文化が、失われていっていることだけは確かだよね。

そういや、その昔、従兄弟に連れて行ってもらったこともある相模大野の焼肉屋で「八起」という人気店があったんだけど、その当時、確か再開発エリアに入っていたような話があったことを思い出したので、ついでに覗きに行ってみたら...

辛うじて同じ場所にあって、こちらはまだ失われてはなかった(笑)
ちなみに、落語の寄席を併設している風変わりな焼肉屋だったりもするので、いずれにせよ、ご無事でなにより。
というか、まさに再開発ギリギリの境界線だったようで、油汚れにまみれたボロボロの焼肉店と、綺麗なコンクリートで出来た巨大な施設とが道路ひとつで隔てられていて、なんとも言えないコントラストを醸し出しておりました(笑)


八起HPより

ちなみに、最近、テレビでローカルな商店街をブラブラするような街ロケの番組をやたら見るようになった気がするんだけど、これってもしかすると、こういった大型開発に対する潜在的なのアンチテーゼなのかもしれないなぁと思ってみた。


相模大野の商店街の電灯に、逆さまになったキャラクターらしきモノが...

んな訳で、複雑な思いを抱えながら相模大野を通り過ぎると、町田を出てから凡そ1時間強で、最終目的地「さる山さる子」...じゃなくて、小田急相模原駅に到着(笑)

ちなみに、以前に草野球の試合で降りたことがあったので、駅前の変貌ぶりを知ってはいたんだけど、相模大野までとはいかないまでも、やはりこちらも再開発で街の風景は見事に一変。
というか、もはや地図ごと変わってしまっている場所もあったりで、あまりに穴ぼこ学生当時の街並みが無さ過ぎて、ノスタルジーに浸ろうにも、悲しいかな、まったく浸れなかった(爆)

ちなみにその当時は、いわゆる赤線の名残で、かなりいかがわしい風俗店が商店街に堂々と軒を並べていたりして、でもって、その前を素通りしながら家に帰ったりもしてんだよなぁ(エロい目もとい遠い目)
で、そんな甘酸っぱい?思い出の一帯も、今ではすっかり新築マンションで埋め尽くされてしまったようで、そんな中、マンション群の片隅で、違和感丸出しで営業しているキャバクラが辛うじて当時の名残を感じさせるものの、なんともシュールな街並みとなっておりました(笑)

そんな一帯の裏手に当時住んでいたアパートがあるのだけど、果たしてどうなっているのか?
とりあえず向かってみることに。
とまぁ、さすがにもう残ってないだろうと半ば諦めつつ、見覚えのある角を曲がってみると...

なんと!
20数年前経った今でも、当時のままの姿でありました!

駅前の風景が様変わりしていただけに、今も変わらず残っていることにちょっと感動。
と同時に、なんだか淡い気分も込み上げてきた。

なにしろ、このアパートで親元から離れて友人と二人暮しを始めたんだけど、ここでの生活から、まさにダメ人生まっしぐらなリアル穴ぼこ生活が始まったと言っても過言ではないからねぇ。
当時、実家を出たのをいいことに、大学にはまったく通わないで、時代を先取りするかのような引き篭もり生活を始めてしまったのが、何を隠そうこの場所でした(笑)
それこそ、しまいには、大家さんにも不審がられて、なんと、過激派の疑いまで持たれる始末に(汗)
とはいえ、いくら昼夜逆転の生活をしてるからって、過激派呼ばわりはさすがにないと今でも思うのだけど...(爆)
まぁ、相当怪しかったんだろうねぇ(笑)
で、結局、大学をドロップアウトをして、ここから当てのない居場所を探し続けるようになっていたんだよなぁ。
う〜ん、甘酸っぱいどころの話じゃなく、かなり、しょっぱい気持ちの方が蘇ってきてしまった(笑)


20数年前にダメ人間が誕生した角部屋
ちなみに、この窓の外の枠に野ざらしでサボテンを置いていたんだけど、祖父が亡くなったその日に、一度だけ花が咲いたなんてことも(泣)

ちなみに、この近所に当時のままでコンビニが残ってたんだけど、なんとそのコンビニの上のマンションに、穴ぼこサラリーマン時代に知り合った知人の友人が住んでいたらしく、その当時の彼らが、しょっちゅうたむろしていたコンビニでもあったことが後に判明(笑)
でもって、当時、かなりやんなちゃな連中だったようで、それこそすれ違いでもしてたら、カツアゲされていたかも?なんて話も(笑)


若き日のKクンにお小遣いを渡していたかもしれないコンビニ(笑)

実際のところ、風俗街の裏手だったので、毎夜、酔っ払い同士の喧嘩も絶えなかったし、時には隣にあった産婦人科の病院に泣きながら入っていく女の人を見かけたことなんかも...今にして思えば、何気に物騒な場所ではあったんだよね。
そらまぁ、過激派に疑われるのも仕方がないか(笑)

って、ついでに今思い出したんだけど、高校時代の文化祭パレードで扮装したのも、そういえば過激派の格好だった(爆)
なんでか知らないけど、60年代の学生デモに扮してパレードすることになって、ヘルメットにサングラスに布巾でマスクして、プラカード掲げながら校庭を行進したんだっけ?

穴ぼこ的には、そこまでの思想信条は持ち合わせてはいないはずなんだけど、高校生で過激派のコスプレって、確かに、どこかアナーキーな気質を秘めてなきゃ、やらないよなぁ(笑)
もはや、生まれながらにして穴ぼこな人生なのかもしれん。

んな訳で、なんともホロ苦い穴ぼこ人生を振り返ってみたところで、本日のお散歩もそろそろおしまい。
後は、せっかくなので「さる山さる子」を探し当てつつ(笑)駅前をしばらくブラついて、小田急線に乗って町田へと帰りましたとさ。

とまぁ、なにやら、穴ぼこ学生時代のモラトリアムがプチフラッシュバックしたようで、肉体的には勿論なんだけど、精神的にもなんだか疲れる散歩となってしまいました(笑)
お陰で、未だ物事を肯定的に捉えられない自分というか、なんか世の中に違和感を覚えながらずっと生きてきたことを、期せずして再確認する機会にもなってしまった(笑)

でもって、この日の散歩にはまだ続きの話があって、なんの因果か、家に帰って晩酌しながらつい見てしまったのが、NHK-BSで放送されていた映画「嫌われ松子の一生」(笑)
これって、とてつもなくポップでとてつもなく悲劇的な話でもある、かなり異色の映画なんだけど、実は既に一度見た作品だったにも関わらず、散歩で蘇ってしまった記憶と映画とが、妙にシンクロしちゃって、思わず引き込まれるように終わりまでついつい見てしまった(笑)
でもって、穴ぼこ人生からしてみれば、映画の主人公ほどの散々な人生では無いけれど、最後のシーンには、他人事とは思えない、なんとも言いようの感情に襲われてしまい、更に疲れてみたり(爆)
でもそれって、前回見た時には感じなかった感情でもあるので、散歩ついでに学生時分の記憶が蘇ったことで、そんな風になってしまったのかもしれないねぇ。
思うに、ジョン・アービンが描く小説の世界にも通じるような感覚にも近かったんだけど、あの感情は、一体なんだったのだろう?

ちなみに、一緒に見ていた穴ぼこ嫁はというと、この映画に何を感じてしまったのかはわからないけれど、真夜中に延々と寝言を発しておりました。
って、怖過ぎるわ!(笑)

んな訳で、どうやら穴ぼこ夫婦共々に、お疲れになったようです(笑)


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